福島県の避難地域で生きる牛[CNNによる報道]

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避難地域にいる家畜である牛を、その所有者である畜産家が、福島原発事故後に国から避難の指示が出された後も、世話し続けているという事実を知り、映画製作者である松原保(マツバラタモツ)さんはその畜産家に密着しました。

「その畜産家は家畜である牛を家族と思っています。彼らは、その牛が売り物にならないとは知りながら、価値が無いからといって殺すことはしたくないと考えています」
「被曝牛」という映画を作成した松原さんは、CNNに語りました。

牛のメンテナスには年間20万円ほどかかります。松原さんの映画で密着された畜産家は、避難区域内の牛を安楽死させよ、という日本政府の指示を拒否した人たちばかりです。「彼らは、今後の人類と科学者のために、証明となる事実を提供したいと思っているのです」松原さんは言います。

福島原発から半径20kmの住民は避難するよう日本政府から指示されました。避難の前に、畜産家は牛を手放すように指示されました。1400頭もの牛が餓死した一方で、政府は1500頭以上の牛を安楽死させました。

福島第一原発から半径20キロ圏内の牛。放射能によって生じたと推定される白斑が身体中に見られる。

畜産家は、週に2、3回、家畜の世話のために農場に戻ります。そんな中、動物科学の専門の岩手大学の岡田 啓司(おかだけいじ)さんは、畜産家の世話している動物に対する研究に取り掛かりました。

黒い袋に詰め込まれているのは、福島県富岡町で土壌の表面を削り取った土。

黒い袋に詰め込まれているのは、福島県富岡町で土壌の表面を削り取った土。

岡田さんは、”一般社団法人 原発事故被災動物と環境研究会”という、収益を目的としない、動物への放射能による影響を調査する団体を、北里大学、東北大学、東京大学の研究者らと共に設立しました。研究者たちは、自分たちの所属する大学を通してその団体に資金を援助しました。このプロジェクトは、大型動物に対する放射能の影響を調べる初めての試みになります。

「大型動物は虫や小さな鳥とは異なり、放射能により傷ついた遺伝子は容易に修復可能であり、したがって、放射能による影響を見出すのは容易ではありません」岡田教授はCNNに語りました。「どのレベルの放射線が動物に影響があり、どのレベルまでなら安全なのかを、我々は知る必要があります」

避難区域内の牛に餌を与える畜産家

避難区域内の牛に餌を与える畜産家

「牛は原発事故の目撃者です」福島県浪江町に住む吉沢正巳さんは言います。「彼らは希望の牛です」


via : CNN

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