海に浮かぶ原子力発電所の実用化へ[ロシア]

[2016/10/07 Russia Todayより]

アカデミック・ロモノソフと呼ばれる水上原子力発電所

アカデミック・ロモノソフと呼ばれる水上原子力発電所

世界初の水上原子力発電所の、2019年の稼働に向けて準備が進められている。発電部分については既に試験を終えているが、ドック(船の部分)はロシアの極東に位置する北極沿岸上で建設が始まったばかりだ。

ドックはアカデミック・ロモノソフと呼ばれる水上原子力発電所の土台となる部分であるが、その建設はチェクチ自治管区北部のペヴェクの湾にて開始された。

厳しい気候(冬には気温がマイナス60度にも達する)で稼働することになるため、当該発電所は、氷の影響と突風に耐えられるよう設計されている。

建設請負業社であるZapsibgidrostroy’s Director-General Marat Kharisovによると、ドックは2019年10月までに完成する見込みとのこと。

この水上原子力発電所は、2007年に構想されたもので、発電部分と、電気設備と熱設備と水道設備を乗せる土台となるドックから構成される。

ペヴェク

チェクチ自治管区北部に位置する港湾都市ペヴェク

設備は2019年からの稼働に向けて準備が進められており、ビリビノ原子力発電所チャウンスキー火力発電所に取って代わることのできる発電量を備えることになる予定だ。75メガワットの電気を発電することができ、これはビリビノ原子力発電所の発電量の2倍だ。

原発建設のヘッドであるセルゲイさんによると、建設コストは約300億ルーブル(4億8千万ドル)とのこと。

アカデミック・ロモノソフの発電部分は、現在セントピーターズバーグのバルチック造船所にて、ドックに載せられて検査されているところだ。バルチック造船所は、原子力艦隊の造船を行うことで知られており、今回世界で初めて軍人ではなく一般企業の原子炉を乗せた船を作る経験をした。

21,000トンのユニットはロシアが設計したKLT-40S型原子炉2基と、ロシアの原子力艦隊でよく用いられる低濃縮ウラン原子炉と、蒸気タービン2基からなる。ひとつのユニットは、20万人の都市の電気をまかなうのに十分な電気を供給する能力を備えている。また、300メガワットもの熱を供給することができ、年間20万トンもの石炭を節約することができる。

専門家によると、この水上原子力発電所は地震や津波に強く、さらに原子炉は水面下に位置しているので、メルトダウンの危険も無いという。

「原子炉部分は小さく、まとまっている。これはチェルノブイリ原子力発電所に導入されたものとは当然異なる。福島第一原子力発電所で起きたシナリオも想定した上で設計されている」モスクワ工業研究所のゲルオギー博士は取材に答えた。

水上原子力発電所のクルーは70人のエンジニアから構成される。
「クルーズの旅のようなものさ。スタッフは4つ星ホテルと同等の環境で生活できる。何故なら彼らは一年を通して船上で生活する必要があるからね」博士は付け加えた。

アカデミック・ロモノソフは世界初の電気と熱を生み出す、水上の発電所となる。ロシアはこの発電所を他国にリースすることも考えている。発電だけでなく、海水を真水に変えることにも使用できる。何故なら1日に二十四万立法メートルもの海水を真水に変える機能を備えているからだ。

水上原子力発電所の概念は今持ち上がったものではなく、現にアメリカや中国が研究を進めているが、実際に稼働に至ることになったのはロシアのアカデミック・ロモノソフが初である。

しかしながら、稼働にあたって、環境保護論者の懸念が示されている。原子力発電施設の安全管理のガイドラインは、水上原子力発電所の概念が無い頃に作成されたものであるから、ガイドラインの更新が必要であるというものだ。

例えば、グリーンピースは、水上原子力発電所は魚雷やミサイル攻撃の標的になりやすく、また、核を核爆弾に利用しようとするテロリストなどの標的にもなりやすいと懸念を示している。


[管理人]
この水上原子力発電所は、一歩間違えれば、多くの人類が亡くなる危険性を孕んだ仰々しい悪魔船だと感じる。こんなものよりも、再生可能エネルギーに目を向けるべきだろう。GoogleやAppleのように。

via : https://www.rt.com/news/361908-lomonosov-fnpp-russia-platform/

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